うさぎ部屋でもイイ音で聴きたいんじゃ!

苦情にビクつきつつマンション賃貸8畳間よりオーディオ・ビジュアルを楽しんでいくブログです。

SA-10をそこそこ使ってわかった音 (SACDプレーヤー Marantz製SA-10)

こんにちはUSAMARUです

 

前回はSA-10をそこそこ使ってわかった事を綴りました。

usamaru.hatenadiary.jp

 

今回はSA-10をそこそこ使ってわかった音に焦点をあてたいのですが、冷静に考えてこれが非常にナンギなことだなと思ってきました。

まず、SA-10購入時に下記のような記事をあげていますが、これが2018年の7月。

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月日は流れそれから約2年と10ヶ月が経ちました。それからの音がどれほど変わったのか?とか当時の音との印象の違いは?などを述べるべきですが、当時の音はぼんやりとしか覚えていないという事があります。

それに拍車をかけるように当時から結構オーディオシステムが変わっちゃってるということがあります。SA-10購入時からの変遷は下記になります。

<SA-10購入当時(2018年7月)>

・SACDプレーヤー  Marantz製SA-10

・プリメインアンプ  Mcintosh製MA-6900

・スピーカー  Aerial Acoustics Model7

・電源 プロケーブル製旧重鉄タップ

・電源ケーブル 付属電源ケーブル

・ラインケーブル BELDEN製8412

・アクセサリー  特に無し

     ↓"散財の日々"

<現在のシステム(2021年5月)>

・SACDプレーヤー  Marantz製SA-10

・プリアンプ  Marantz製SC-7S1

・パワーアンプ Marantz製MA-9S1(1セット)

・スピーカー  Aerial Acoustics Model7

・電源 HONDA製LiB-AID E500 for Music

              IsoTek製 EVO3 TITAN

・電源ケーブル オーディオみじんこ製大蛇Jr.(SACDプレーヤーに使用)

                             オーディオみじんこ製大蛇GR(プリアンプ、パワーアンプに使用)

・ラインケーブル BELDEN製88760

・アクセサリー  SUNSHINE製Sシリーズ(オーディオボードとしてSACDプレーヤー、プリアンプ、パワーアンプ、スピーカーに使用)

         TAOC製SCB-35(オーディオボードとしてIsoTek製 EVO3 TITANに使用)

         Assistance Design製SGHG-3.2PD(3P→2P変換アダプターとしてIsoTek製 EVO3 TITAN給電部に使用)

 

変わっていないのはSA-10とスピーカーのみで軽く電源沼に嵌っているというのが分かりますが、問題はそこではなくオーディオシステムの変化によりSA-10の聴こえ方が変わっていいるという事態になっています。他人事のように言っていますが全部私がやった事です。色々変わってメンゴ!(死語)

 

①昔の音は虚覚え②システムが大きく変わった・・・ということで、SA-10をそこそこ使ってわかった音というより、現状のシステムでSA-10の音がどのように聴こえてくるか、どの程度能力を引き出せているかという感想になると思います。

はぁ!?テメーのシステムの音とかどうでもいいだよ!SA-10単体がどんな音か伝えろこのオーディオ底辺!と言われそうですが、それ無理だすぅ!病気で世界が変わったように俺のシステムも病気で変わったんで。ま、俺ん家は電源病だけどなぁ!(ワクチン無し)

そんなわけで、若干のタイトル詐欺かなと思いつつも私が感じたSA-10の音というものをお伝えします。なんか、メンゴ!

 

そんなわけでなるべく導入当時の記憶から辿っていくべく 、昔から聴いている音源を再度聴いてみました。やっぱ昔から大分変わった気がするなぁ・・・。

リファレンスとしてるのは下記SACD、CDですが、当然色々聴いてきてるのでその中で思ったこととなります。

・平井堅 SACD「THE CHANGING SAME」#1[Introduction] #2[Love Love Love]

・AQUAPLUS   SACD「Pure」#1[運命-SADAME-] #2[Heart to Heart]

・宇多田ヒカル   CD「Fantôme」#3[花束を君に] #4[二時間だけのバカンス] 

・QUEEN  SACD「A NIGHT AT THE OPERA」#9[Love of My Life] #11[Bohemian Rhapsody] 

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○ ボーカルの実在感が良い

私が聴く大多数の音源がボーカルもので、ボーカルの良さを引き出そうとアレコレ頑張りつつ順調に散財していったわけなんですけど、どんどんボーカルの定位と輪郭が出てきて実在感がでてきています。

SA-10の最初期から定位感は出ていると感じてはいましたが、解像度や音離れの良さがシステムを整えて出てくるにつれSA-10が本来持っている奥行きや立体感の表現が出てきてハイエンドに若干指先が触れそうな実在感を感じます。

平井堅さんのSACD「THE CHANGING SAME」を久しぶりに聴いたのですが、1曲目の拍手の数とリアルさが以前より増えているような気がし、2曲目冒頭の歌い出しで完全に目の前で歌っている様が見えます。以前より明らかに実在感が増して細かい息遣いやレコーディングスタジオで録音している風景が音で見えるような感覚を覚え、SA-10ってここまで表現できたんだと驚かされます。

SACDだけでなくCDでも同様の傾向で、SA-10のデジタルフィルターをなるべく避けるような設定にして生々しいボーカルになるようにはしようとしていますが、それに応えてボーカルを際立たせて聴かせてくれます。

こんな事を書くと音が団子になってるだけではと思われそうですが、SACDでは音の広がりと楽器の分離は担保しつつボーカルをしっかり感じ取れるようになっています。CDはフィルターの設定もSACDほどの音離れでは無いですが、私的には問題ないレベルかなと思っています。以前も書きましたがCDだとでもこれ以上のものを求めたり、両立させたりさせるとと100万円を超えるプレーヤーになるかなと思いますので、これで満足するしかないかなと感じています。まあ、人間に満足というものは無いのですが・・・(恐怖のフリ)

 

○ジャズは・・・かな?

音楽好きやオーディオ好きの一大ジャンルともいえるジャズ。私は正直あんまり聴かない方なのですが、みんなジャズ!JAZZぅ!っていうから名盤と言われるものを少し所有しています。影響されやすいタイプなんで、スンマセン、へへ。

ただ、良いなこれぇ!と思ったことは一度も無いです、残念ながら。SA-10で聴いてもそれは変わらずというか、前のMcintoshの方が良かった、まであるような気がする。

SA-10だと音がキレイになりすぎているというか、スイング感というヤツが足りないのか、音に図太い芯が無いのかわかりませんが、とにかく眠たくなるという感じです。早い話がつまらないという気持ち。

サックスを始めとする管楽器やピアノが多用されますが、それが心に響かない、うまく鳴っていない感が大きいです。いい音では無いのか?と言われると十分いい音のような気はします。これでいいじゃないか、お前みたいなモンが生意気だよ!と千と千尋の神隠しなら湯婆婆に名前を一文字にされそうなぐらい生意気言っているのは自覚しています。旅館で住み込みで働いてやろうか本当に。

これは私の好きなロックも同じ傾向ではあるんですが、ロックはおおっ!と思って聴ける気時はままあります。まあ、ガチ聴きするときはMcintoshで聴いてますけど。そういう意味ではやっぱりジャズが苦手なだけ?

ジャズもいろんなタイプのものがあるので、もっと聴きこむしかないのかな・・・SA-10でジャズを聴いている人はたくさんいらっしゃるはずなので、聴けないなんてことはないはずです。私の修行が足りないだけの可能性が高いので、やっぱ旅館で働いてきます。・・・ウソです、ビル・エヴァンス等々さらにフラットな気持ちで聴き込んでみたいと思います。Waltz for Debbyとか何が良いかさっぱりわかんねえんだけど・・・

 

○ 弦楽器が楽しい

ジャズのくだりで管楽器やピアノがいまいちな気がするとは言いましたが、こと弦楽器に関してはとてもいいです。方言で言うとバチクソ良い!という感じです。

ヴァイオリンやチェロ、アコギ、ハープなどのアコーステック系はもちろん、エレキギター、エレキベースなど電気系など弦を使っている楽器がSA-10ではとても上手く表現されています。あまり聴いたことは無いですが、和楽器の三味線や琴もうまく鳴らせれるとは思います。知らんけど。(関西感まるだし)

弦を引く際の様子が感じ取れるような低音域と中音域の厚みや複雑な音の絡みが表現でき、倍音感も高まってヴァイオリンなどでは明るく華やかな音色も繊細かつ丁寧に表現できていると思います。

SA-10設置初期の段階から弦楽器が良い片鱗はありましたが、セッティングや機材を揃えていくにつれどんどん良くなってきて個人的には結構満足できる音を消える段階まできています。上を見たらキリがないですが、弦楽器メインならSA-10で良いのではと思う所です。

AQUAPLUSのSACD「Pure」2曲目では中盤でヴァイオリンがメインになるパートが有るのですが、弦をギコギコ引く感じで音の広がりも無く詰まった音でなんて下手くそなんだろ・・・と正直ずっと思ってきました、よくこれでOKがでたなと。

それが今では細かいニュアンスや空気感が表現できるようになって感想が激変し、う〜ん演奏ウマい(笑)こんな綺麗な音をだせないクソザコ下手くそ野郎がいたってマジ!?よくそんオーディオで音楽きけるよね(呆れ)となるくらいSA-10の表現力にビビっています。

アコーステック系だけでなく弦楽器がメインとなることが多いロック関連もやっぱり良い。弦楽器系の音楽ばっか聴いちゃう。

 

○打ち込み系なんかも結構いけちゃう

旧来でいうとシンセサイザーなんかもありましたがDTMの普及で打ち込み系の音源も多い昨今、新しい音源に対応するためにも打ち込み系の再生能力も求められるかと思います。私自身はテクノなどあまり得意では無いのですが、普段再生する音源の打ち込み系の音の良さに気づき最近聴くことも多くなりました。

SA-10というかマランツ製品ってなんかアコースティック系のイメージが個人的にあるんですが、打ち込み系なんかも結構いけちゃう再生能力を持っていると思います。打ち込みオンリーでいうとYMOのSACD「UCYMO」やサカナクションのCD、BDでの打ち込み系音楽などぐらいしか持っていないのですが、想像以上に心躍る体験ができ打ち込み沼にダイブもアリかなと考えている所です。

SA-10の解像度と音場の広さ、低音のドライブ能力が電子音形特有の繊細さとホロフラフィック感、バス系の強烈なラウド感が絶妙にマッチして、ヘッドホンで聴くより情報量と音場の形成の再生ができている気もします。普通は情報量や解像度はヘッドホンに軍配があがる事も多いのですが、この逆転現象には驚きました。

昔はテクノ系が好きなのってどゆこと?ロック聞こうぜ!っていうくらい理解できませんでしたが、SA-10の再生能力により無理やりこっちの世界にはいってしまいそうです。

とりあえずパソコン音楽クラブ等の最近流行っている打ち込み系から聴いてみようと思っていますが、WEATER REPORTなどのフュージョンも同様の傾向だったのでボーカル以外の音源自体を積極的に聴いていこうかなと思っている次第です。

 

○ 低域は個人的に十分とは思う

マランツの製品って中高音がキレイで低音は出辛いというイメージが何となくあるかと思います。私自身もそのイメージがあり、SA-10を使うとたしかに中高音がキレイだと思うけど低音も実は結構でてない?と思います。

超低域まで出せる能力があるかというと私のスピーカーでは確認のしようが無いですが、そこそこ締まりのある低音域と近所迷惑になるレベルの量感は鳴らせると思います。

SA-10設置最初期は低音過多と呼べるレベルで低音がソニックブームのごとく迫ってきましたが、単純にスピーカーやプレーヤーのセッティングが悪く足元グラグラ状態のロデオーディオに起因したものでした。オーディオボードの追加で対策し低音の締りを獲得してからは電源環境の強化等で低音の質が上がってきて、そこそこ満足できるレベルの低音は出てきています。

本音を言うとさらなるゴリゴリ感と低音の暴れをさらに抑えたいと思う所ですが、改善にはスピーカーの特性やセッティングが大きなウェイトを占めると思います。プレーヤー単体でさらなる向上を目指すならエソテリックやソウルノートなどキチガイじみたこだわった電源を充てがう必要があると思うので、大沼にハマる手前でなんとか低音を出したい方はSA-10で十分なのではと感じています。私自身、そうでありたい(戒め)

 

○ 解像度より音の厚みに優位性がある?

SA-10の1年ぐらい後にOPPO製のユニバーサルプレーヤー UDP-205が発売されES9038PROという最高峰DACチップが搭載した上に約20万円という価格からかなり売れました。私も購入しましたがブルーレイの画質が良くてアナログマルチが再生でき、CD/SACDのステレオ再生も良かったので非常に驚きました。

SA-10と比較するとUDP-205の方が解像度が高く骨太な感じでホログラフィック的な音場でした。ただ、音の厚みやボーカルの表現力など私の求める音楽性ではSA-10の方に軍配があがるような気がして、自分の中ではSA-10の方が良いとしています。まあ、値段差があるのと、逸○館ばりの手持ち製品贔屓をしていたかもしれないので、SA-10の持ち味をなんとか評価したかもしれません。私の場合はUDP-205も手持ち製品になるはずなんですけど。

今回はSA-10単体での感想をメインで考えてるので、別途同年代他機種とのガチ比較をしてさらなる能力確認をいつかしたいなぁと思っているところです。電源環境もある程度揃い機器の能力が発揮できてきた現在ではもっと正確に見極めができると考えているので、国産低価格ディスクリートDACと現行ハイエンドDACチップの決着を付けたいところではあります。

 

感想としてはこんなところですが、予想通りSA-10というより自分の現状の音がどうかという風になってしまいました。

SA-10単体の音としては音の豊かさの表現に長けている印象で、解像度・原音表現を追求する場合はもっと良いメーカーもあるかもしれません。私の経験則的にジャズ専門の方にも正直オススメできないところです。

ただ、自分の好きなポップスやロック、新たな発見の打ち込み系などまだまだ楽しめそうなので、新たなプレーヤーを手に入れるまでは潜在能力を引き出せるようさらにコネクリ回してやろうかと思います。

SA-10との付き合いは、もうちょっとだけ続くんじゃ!(亀仙人風)