【お出かけ】TAD Evolutionシリーズ遂に完結。 最新スピーカーを試聴に日本橋 逸品館へ。そこで見た驚きの光景とは・・・ (TAD製 E1TX)
こんにちはUSAMARUです。
先日TADの最新スピーカー E1TXを試聴しに大阪 日本橋の逸品館に出かけました。
10/6だったのでヤマハのAVアンプより前だったのですが、逸品館のYoutubeに動画があがって再度ある内容を確認できるまで待ちました。
本来は試聴した所がメインになりますが、今回は題目にもある「驚きの光景」が主体になります。
これははっきり言って悪い意味の驚きです。(後半)のYoutube動画からその話になるので興味ない人は前半で終わって頂いても問題ないです。
TAD(ティー・エー・ディー、タッド)のEvolutionシリーズが遂に完結するとのことです。
TAD-E1から始まり、TAD-CE1、TAD-ME1と続き最後のTAD-E1TXで完結のようです。
憧れのスピーカーであるTAD製最新スピーカーがTADとツンデレの仲の大阪 日本橋にある名店 逸品館で試聴できる!行くしかねえ!早速予約して無事試聴権GET!いざ逸品館へ!
逸品館 3号館に到着!こんなビルにあったのかよ!
逸品館1号館と2号館は行った事があったのですが、3号館がどこにあるのかずっと知りませんでした。1号館及び2号館は普通の店舗型です。
3号館は6Fらしい。
相変わらずのロゴマークです。新興宗教と間違われても知らんぞこれ(笑)
6Fにエレベーターで移動。逸品館さんに入りました。受付して資料とお茶をいただきました。
3号館は事務所兼試聴室と思わしき場所で今回の試聴者と思わしき人がもう数人待っていました。
試聴室の前には数々の銘器と逸品館オリジナルブランドのAIRBOWの機器がずらりと陳列されており、なんとも素晴らしい光景となっています。
ここではエントリーからミドルクラスのスピーカーで試聴できるようです。
しばらくして試聴室に案内となりました。
あっ!いつもYoutubeで見てる部屋やん!試聴動画はここの映像だったんですね。
試聴室にはTAD-E1TXが前面に設置されており、後方には歴代のハイエンドスピーカーがずらりと並べられていました。
特に目を引くのがE1-TX後方に設置されていたTAD R1 mark2です。でけえ!そして絶対にいい音出すやろというオーラを放ちまくっています。ペアで800万円らしいので、導入は来世の楽しみにしておきます。(白目)
AIRBOWの旗的なものもありました。魂のこもった音を届けたいという現れなのでしょうか。
私は残念ながらAIRBOW製の機器を持っていませんが、ぜひ入手したい物のひとつです。逸品館代表 清原さんの音ってのが非常に気になります。
いよいよ試聴開始となりました。試聴者は約12、3人というところです。
逸品館の清原さんがまず挨拶をし、TADの技術屋さんが解説していく形になりました。
前半と後半に分かれて進行し、前半はTAD製品の試聴、後半はPCがシステムを使った試聴とのことでした。
まず前半です。逸品館さんがYoutubeに動画をアップをしているので貼り付けます。
私が試聴した内容はYoutube動画とまったく同じで、動画を見たらわかるので私の記事を読む必要は無いかもしれません。よって今回はさらりと内容記載します。
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2018年10月 TAD 2018-19 新製品試聴会(2回目前半) - YouTube
まず清原さんより試聴する機器の説明がありました。使用する機器は下記です。
E1TXとM1000が新商品でこれにてEvolutionシリーズは完結とのことです。
・スピーカーTAD製 E1TX ペア2,200,000円
・ステレオパワーアンプTAD製 M1000 1,350,000円
・SACDプレーヤーTAD製 D1000 MK2 1,760,000円
今回はD1000 MK2のボリューム機能が優れているということでプリアンプが介さずにプレーヤーからパワーアンプに直結とのことです。
プリアンプを通した方が音が豊かになるってのを清原さんからも教わったんだが無いほうがいい・・・?プリアンプの謎は深まるばかりだぜ・・・。
ケーブルも高級な製品を使っているらしいですが、現在ではかなり安く買えるものもあるらしいです。ケーブルは長く使えるイメージあったので値下がりってどうゆうことだよと思ってしまいました。
TADの技術屋さん(以下TADさん)にバトンタッチし簡単な世間話をした後に音楽再生開始となります。
ここからは印象に残った項目だけ挙げていきます。詳細はYoutubeでご確認ください。
まずはThe Ultimate Mancini Orchestraの「The Pink Panther Theme」を聴きました。
聞いた事がある曲で、TVなどで泥棒が家に入ろうとするときに流れるイメージです。
TXE1からでてくる音は濃密かつ立体的な音でスピーカーの前にはっきりとサウンドステージが形成されます。
なんだこの密度は!と思わされる音で、普段家で出せないボリュームも相まって生々しさが半端ではありません。
Youtubeで私のシステムでも聴きましたが、やはり試聴会で聞いたとのほうが密度が段違いで各楽器の分離感もありました。
特にトランペットの響きや抜けの違いは歴然たるものがあり実力差を見せつけられました。
その後パワーアンプ M1000の説明があり、形はD1000と同じでデザインを統一したとのことです。
アルミ削りだしのコストをかけた強固な筐体らしいですが、アピールできてねーんじゃねーの?と逸品館からまた怒られているようです。どんだけ仲良いんだよ。
パワーアンプ M1000の特徴としては筐体内部部品を左右まったく同じ構成で構築しておりセパレーション性が高くなっているようで、S/Nの良さや歪の無さを高めているようです。
4Ωで定格出力500Wとほとんどのスピーカーを鳴らせる能力と動的性能(音の変動に併せた駆動)に優れているらしいので、TADマニアやアンプ買い替えの方は検討してみてはいかがでしょうか。
その後ロバートカンバリー二さんの歌、小澤さんのオーケストラを聴き、 スピーカーT1EXの説明になりました。
TADさん曰く全世界待望のフロアスタンディング型らしくME1やCE1のブックシェルフ型を出していたころは怒られていたらしいです。文句言うやつはR1を買え!フロアスタンディングだぞ?(ニヤリ)
基本的にはME1にサブウーファーを1個追加してスタンディング型にしたものらしいです。
オリジナルのE1から約7年ぶりの新型らしく、E1の後継というよりはME1の技術を継承しているとのことです。
ポートはバスレフ型で側面に付いています。これもME1等のブックシェルフ型で培ってきた技術を応用したようです。
次はセッション音楽のアル・ジャロウの「Mas Que Nada(Live 1993)」を聴きました。Spotifyでも聴けます。
おーおーおーオパ♪オパ♪オパ♪でお馴染みの曲ですね。
アル・ジャロウの変幻自在の歌をバッチリ表現しきり、コーラスやリズム隊の音楽もライブ感をしっかり引き出していました。
しかし、とんでもないボーカルです。楽しくも聞き入らせてしまう表現力、歌唱力とそれをしっかり伝えてくれるT1EXに脱帽です。
中盤のピアノソロも打鍵する様が見えるかのような音の粒たち感がありました。
総じて濃厚かつ熱い音だったのですが、Youtubeで聴く私のシステムではその領域に達していません。残念なり!
曲の後再びT1EXの説明に戻り、今回もスピーカーにはTADが培ってきた同軸2WAY CSTドライバーを搭載しているとのことです。
Highがベリリウム、Midがマグネシウムの金属蒸着をした振動板が特徴とのことで、TADの自慢のシステムになっているようです。
これは海外でも人気らしく家庭用はもちろんプロも使用しているとのことです。
詳しい技術は私も説明しきれないのでみんなHPをチェックしよう!(丸投げ)
技術的な内容を説明して頂きありがたいのですがなかなか難しいです。
2人ぐらいスヤスヤモードになっていました。貴重な話してもらってんのにおっさん寝てんじゃねーよ!(笑)
エリック・クラプトンの歌を聞いた後にT1EXのクロスオーバーとスピーカー形状の説明を受けTADの細かいこだわりを感じました。
やっぱTADはすげえなと感じながらもやはりおじさん達スヤスヤしています。寝んじゃねー!(笑)
その後数曲聴きましたが印象に残ったのはGrace Vanderwaalの「Over The Rainbow」です。Youtubeでは残念ならが省かれています。
14歳そこそこの女の子ですがウクレレ弾きながら子供とは思えないハスキーボイスでオーバーザレインボーを歌い切ります。
これマジ!?と思わせる歌声で、そらオーディションも一発合格になるわという感じです。ポスト テイラー・スウィフトとも言われているらしいです。
ハスキーながら伸びの良い非常に聴きごたえのある歌声をT1EXが鳴らしきりました。
そんなこんなで前半の部終了となりました。
TADさんより実は見えない所でかなり努力してます!ということで、スピーカーネットワークも底面に付いているけど共振を考慮して固定しないで布(フェルト)的なもの設置しているのことでした。
触ってもいいということで中間の休憩でサワサワしてみましたが確かにハンモック的な感じになっていました。これはいいアピール。逸品館さんから褒められるかもよ!
その時に撮ったスピーカーベース部と裏面端子部も写真載っけておきます。
休憩後に後半の部に移り、逸品館のPCによる試聴会となりました。
早い話が逸品館ブランドAIRBOWの音楽再生用PCのキャンペーンです。
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2018年10月 TAD 2018-19 新製品試聴会(2回目後半) - YouTube
後半の内容をざっくり説明します。
試聴する機器は前半の機器に加えて、オーディオPC AIRBOW製MBN-i7をプレーヤーとして音楽を聞いていきます。
先程まではD1000 MK2のCD再生でしたが、ここからはMBN-i7をトランスポーターとして、D1000 MK2でDACした後にM1000で駆動しT1EXで鳴らします。
このMBN-i7はLinuxというOSを搭載し、逸品館オススメ再生ソフト「HQプレーヤー」と「JRiver Media Center」をインストールした状態で販売しているとのことでした。
Roonは入っておらず、別途購入必要とのことです。
高音質電源込モデルが240,000円、付属無しで205,000円。PCなのでネットワークプレーヤーのような手軽さはありませんが、高音質化のこだわりも多く見えるので音質にこだわるのならコスパは良いのではと思いました。
PCに関するこだわりとしては、元インテルのCPUエンジニアがLinuxを改造してHQプレーヤーを最適化し高音質化を図っているのと、HQプレーヤーのアップサンプリングでCD音源でも量子化によって失われた音を補正して高音質化できるというものでした。
Linuxによる高音質化というのはなんとなく納得できますが、送り出し側からのアップサンプリングというのはあんまり良かったという経験が無かったので本当かなと思ったのが正直な所です。
私はMac用音楽再生ソフト「Audirvana」で高音質化を狙ってアップサンプリングし再生していた時期もあったのですが、どうも音が薄く、温もりのある音色がでてこないので元に戻しました。そうすると厚みもあり、温もりのある音がでてきて、むやみに再生機側でアップサンプリングするといのはあまり良い印象ではありません。
そんなこともありアップサンプリングには少し懐疑的でしたが比較試聴するということなので、聞いて確認してみようと思いました。
ここから冒頭に書いた「驚きの光景」につながっていきます。
ちなみに、Youtubeで後半の動画を見た方はもうその場面を目撃しています。誰でも見れます。
比較試聴するということで、先程紹介したGrace Vanderwaalの「Over The Rainbow」をその場でリッピングし、CD再生→PC再生の順番で聞いていきました。
この再生をYoutubeで再度確認して判断しようと思いましたが著作権の関係で省かれていました。よって、その場にいた時の感想を述べさせて頂きます。
私はCDプレーヤーの方が好みでした。PCの方はたしかに音の際立ちはあったかもしれませんが暴れ気味な気がして、まとまりのあって厚みのあるCDプレーヤーの方が良いなと思いました。
ただし、他の方の感想まで聞いていないのであくまで私の感想です。きっとPC再生の方が良かった方がいると思います。
ただ、そんな事は実はどうでもよくて、その後の清原さんの発言に非常に驚かされました。Youtubeでは”25:28”からの場面です。この場面も本当に発言したのか再確認したくYoutubeを待ちました。
再生が終わった清原さんは開口一番に「聞いて頂いた通りCDを聞くよりね、全然音が良くなったとお分かり頂けたかと思います」という発言をされます。
はっきりいいまして自分の耳を疑いました。この状況でCD再生よりPC再生の方がいいと断言しているのです。これはCDプレーヤーよりPCの方が優れていると言っているのと変わらないと私は考えています。
まず先程聞いたリスナー側の意見は置いておきます。これは個人差があるので様々な意見があるのは当然です。
そして自分の製作した音楽用PCがCDプレーヤーより優れているというアピールも特に問題ないです。人にものを売る時に自分の物が他人の物より劣っているなんて誰も言いません。
ただ、比較対象のCDプレーヤーを製作した会社の人がいる目の前でこの発言をしたらどうかという事になります。マナー違反の何ものでもないのではないでしょうか。
そのCDプレーヤーがライバル会社で隣のブースで実演していて大声でこの発言して煽るような事ならば、パフォーマーとして一流まであります。
ただ、今回は逸品館がTADから物を買っている立場なので逸品館の方が立場は上で、会社関係で明確に上下関係が存在します。
しかも、その前にD1000 MK2というTADのCDプレーヤーで実際に音楽を再生してリスナー(エンドユーザー)側にCD再生を行っており、その上で同じ人に対して後から逸品館の自社製品PC再生をして、CD再生よりPC再生の方が上であると言っているのです。TAD社員が座っている眼の前で。
私も社会人ですからいろんな現場を目撃したことがありますが、こんなに露骨な資本主義の闇を見るのは久しぶりです。
そしてもう一個あるのはCD再生よりPC再生が優れていると断言できるのは清原さんではなく、我々リスナー側(エンドユーザー)側ということです。勝手に断言してんじゃねえよってのがあります。
この発言をした後の試聴会参加者の反応はかなり薄かったです。一人だけ首をかしげている方がいらっしゃいましたが、この方は前半で音が流れている時はウンウンと頷いていたので私と同じ感想だったのかもしれません。
時間の関係もありますが、みなさんいかがだったでしょうか?ぐらいあっても良かったかなとは思います。
ちなみに、この清原さんの発言は"35:03"からも同様の発言をしています。よって、うっかり発言ではなくて意図的に言っていることがわかります。
今回の件で一番可哀想なのはD1000 MK2のオーナーさんですね。
こんなCPU屋の改造したPCを、市販の物を改造したもの物を売りけているメーカーが、こっちのほうが音がいいと理論を捏ねくり回して自分の買った物のメーカーとエンドユーザーの前で販促してるわけですからたまったものじゃないですよね。
逸品館の事を主に言ってきましたが、清原さんの発言で何も言わなかったTAD側も情けなさすぎでしょ。
目の前で自分の商品とユーザーを馬鹿にされてるようなものなんで何か言えや!というのが私の気持ちです。
はっきり言ってTADの態度も信じられません。本当にPCに負けました、白旗振ってまーすてならわかりますがそんなわけねえよな?TADていうブランド、ひいては会社の意地あるよね?
それなら、いくら相手が客でもちょっと待ってくださいよ!うちも負けてませんよ!ぐらい言って欲しいです。マジで言わずにちょっとちょっと!みたいに笑わせる感じでもだいぶ印象は変わったと思います。
TADの人が会社に帰って上司にこの件を報告し、会社として抗議するぐらいの事を期待します。時間経っちゃいましたが。
D1000 MK2のオーナーさんの味方が誰もいないので、私だけでも下記断言させて頂きます。
「聞いた通りPC再生を聞くよりね、D1000 MK2のCD再生のほうが全然音が良かったとお分かり頂ましたで御座候」
PC改造した人や逸品館は改造だけでそれも大変だとは思いますが、0から作り出すTADの苦労や労力は並大抵のものでは無いと思います。
きっと血の涙を流しながら技術を培い設計・開発して、安全面、信頼面、品質面を考えつつコストダウンを図りながら製作し、営業マンがショップには売ってもらえるよう、エンドユーザーには買ってもらえるよう全国で頭を下げまくったことかと思います。
それがわかった上で技術や音質面で優れるので100万円を超えるようなお金でD1000 MK2を買ったオーナーもいるかと思います。そんな方々がこれからも胸を張って使い続けるようになってほしいと思います。年月が経てばそれも難しくなるのは承知ですが。
最後に逸品館をフォローするわけでもないですが、清原さんをはじめとする逸品館というショップは音楽に対して非常に真摯でアイディアがあり、今の音楽をネットで紹介する先駆けとなった存在で、私がオーディオに目覚めてから一番参考にさせていただいた会社です。私自身は大物を買ったことは無いですが、スピーカースタンドや小物アクセサリーなど購入したことはあります。いろんな情報もらいながらあんまり貢献できてなくて申し訳ないです。
特に、清原さんの音楽への知識や、製品を自分の手で作りだそうという行動力というのは驚愕すべきことかと思います。ホームページに記載されているレポートの内容や質、Youtubeなどでの活動を見ると素直に凄いと感心させられます。MUSIC BIRDの放送を別々のチューナーで録音して聴き比べるなんて日本中でこの人ぐらいしか実行していないと思います。音楽への情熱に関してはショップがひしめき合う大阪で一番と言っていいのではないでしょうか。
なので、今回のようなAIRBOW製品を持ち上げて他の商品を下に見せるというのも結構みていました。特にESOTERICなんてTADの比では無くボロカスに言われてちょっと言い過ぎ(笑)というのも幾度もあります。
ただ、それはメーカーがいない所やネットの書面上だけの話と思っていたので、今回のようなメーカーがいる前で言っていたのかと思うと印象がガラリと変わったのも事実です。
一昔前に、逸品館にてレポートしたOPPO Sonica DACでも同様の事があって結局OPPOと取引を解消するなどあり、その時は逸品館はっきり物申してやるやん!とは思いましたが、はたしてそれが正しいことなのか、OPPO側の態度も会社として当然ではないかと思ってきてしまいます。
私だけがワーワー言って、他の人はそんなん普通やんとも思われているかもしれません。でも、やっぱり取引相手がいる前でその会社の物と比較して自分の商品を持ち上げるなんておかしいと思います。そしてそれを黙ってみる相手もおかしいと感じます。
これがブック(プロレスの台本)みたいなものでお互い分かったやっているなら正直笑えません。
みなさんどうお感じになったでしょうか。これがオーディオ業界というものなのでしょうか。
なんだかおかしい、みなさんの意見が聞いて見たいと思った試聴会でした。
今回はこんな感じです。